二人にとって心地よい『おうち時間』を作るワーク
子供が独立してから、パートナーとの時間が増えた今、何を話したら良いか分からない...と感じていませんか?
お子様が独立され、ご夫婦お二人の時間が増えた方もいらっしゃるかと思います。これまでの子育て中心の生活から変わり、パートナーと向き合う時間が増えたものの、「そういえば、何を話していたかな」「共通の話題が少なくなった気がする」と感じている方もいらっしゃるかもしれません。
今後の人生を、パートナーと笑顔で心地よく過ごしていくためには、お互いの気持ちに寄り添い、理解を深めることが大切です。特別なことをしなくても、日々の暮らしの中で少し意識を変えるだけで、二人の関係性はより豊かになります。
この記事では、ご自宅で、特別な準備なくすぐに実践できる、二人にとって心地よい「おうち時間」を作るための簡単なワークをご紹介します。
なぜ「心地よいおうち時間」について話すことが大切なのでしょうか?
一緒に暮らしていても、お互いがどんな場所や時間、どんな過ごし方に心地よさを感じているかは、意外と知らないものです。「家だから」「いつもこうしているから」と当たり前になっていることの中に、実はお互いの快適さやリラックスに関わる大切なヒントが隠されています。
このワークを通して、パートナーがおうちのどんな空間やどんな時間帯に心地よさを感じているのかを知り、ご自身の感じている心地よさも伝えてみましょう。お互いの「心地よい」を共有し、尊重し合うことで、何気ない日常がより満たされた時間へと変わっていきます。
ワーク1:二人で探す『心地よい空間』ワーク
このワークでは、お互いがご自宅の中でどんな場所に心地よさを感じているか、そしてどんな要素がその心地よさを作り出しているのかを話し合います。
目的: * お互いの好きな場所や快適だと感じる要素を知る。 * 家という共有空間への愛着を深める。 * 心地よさを意識することで、日々の満足度を高める。
必要なもの: * 特にありません。リラックスできる場所で、飲み物などを用意しても良いでしょう。
手順:
- 各自で考える時間を持つ: まずは一人で、家の中で「ここは落ち着くな」「心地よいな」と感じる場所をいくつか思い浮かべてみましょう。特定の部屋でなくても、窓辺、ソファの一角、キッチン、ベランダなど、どんな場所でも構いません。
- なぜ心地よいのか考えてみる: その場所がなぜ心地よいのか、具体的に考えてみましょう。例えば、「光の入り方が好き」「静かで落ち着ける」「好きなものが置いてある」「風通しが良い」など、心地よさを作り出している要素(雰囲気、光、音、香り、物、配置など)をいくつか書き出したり、心の中で整理したりします。
- パートナーと共有する: パートナーと向き合い、各自が心地よいと感じる場所とその理由を順番に話してみましょう。パートナーの話を否定せず、「へぇ、そうなんだね」「それはどんな時?」など、関心を持って耳を傾けます。
- お互いの話を聞いて気づいたことを話し合う: パートナーの話を聞いて「知らなかったな」「なるほど、そういう感じ方が素敵だな」など、感じたことを伝えてみましょう。
- 小さな工夫を考えてみる(任意): 共有した「心地よい要素」を、少しだけ二人の共有スペースに取り入れられないか、簡単な工夫を話し合ってみても良いでしょう。例えば、「もっと窓辺に座る時間を作ろうか」「この場所に小さな緑を置いてみようか」など、実現可能な小さなことから考えます。
期待される効果: * パートナーの意外な一面や価値観を知ることができます。 * 家の中での過ごし方について、新しい視点が生まれます。 * お互いの快適さを尊重し合う気持ちが生まれます。 * 共通の話題が増え、会話が弾むきっかけになります。
ワーク2:二人で語る『心地よい時間』ワーク
このワークでは、お互いが一日の中で、あるいは一週間の中で、どんな時間帯やどんな過ごし方に心地よさを感じているかを話し合います。
目的: * お互いの生活リズムやリラックスできる過ごし方を知る。 * 共に過ごす時間の中で、より心地よい瞬間を意識的に作るきっかけにする。 * 日々のマンネリを解消し、新たな楽しみを見つける。
必要なもの: * 特にありません。カレンダーや手帳を見ながら話しても良いかもしれません。
手順:
- 各自で考える時間を持つ: まずは一人で、一日のうちで「この時間が好きだな」「ホッとできるな」と感じる時間帯や、そこでどんな過ごし方をしているかを思い出してみましょう。例えば、朝起きてすぐの時間、家事が一段落した午後、夕食後の静かな時間、週末の午前中など、具体的に思い浮かべます。
- なぜ心地よいのか考えてみる: その時間がなぜ心地よいのか、どんな過ごし方をしているから心地よいのかを考えてみましょう。「静かで誰にも邪魔されないから」「好きな音楽を聴いているから」「温かい飲み物をゆっくり飲むから」「パートナーとたわいもない話をする時間だから」など、理由を整理します。
- パートナーと共有する: パートナーと向き合い、各自が心地よいと感じる時間とその過ごし方を順番に話してみましょう。ワーク1と同様、パートナーの話を丁寧に聞きます。
- お互いの話を聞いて気づいたことを話し合う: お互いの話を聞いて感じたことや、「それはいい時間だね」「私も似たような時間が好きだな」といった共感を伝え合いましょう。
- 二人の心地よい時間を見つけてみる(任意): 共有した時間帯や過ごし方の中に、二人で少しだけ共有できる「心地よい時間」を見つけられないか話し合ってみましょう。例えば、「毎朝、少し早く起きて二人でコーヒーを飲む時間を持とうか」「週末の午後は、それぞれの好きな本を読みながら、同じ空間で過ごすのはどうだろう」など、無理なくできることを探します。
期待される効果: * パートナーの日常の中での小さな楽しみやリラックス方法を知ることができます。 * お互いの心地よい時間帯を考慮し、生活リズムを合わせるヒントになります。 * 二人で共有できる、新しい「心地よい習慣」を見つけるきっかけになります。 * 日々の会話のきっかけが増え、二人の時間がより豊かなものになります。
ワークを行う上でのヒント
- 優しく聞く姿勢を大切に: どちらの話も、評価したり否定したりせず、「教えてくれてありがとう」という気持ちで受け止めましょう。
- 完璧を目指さない: 全てを変える必要はありません。まずは「知る」ことから始め、小さな工夫を一つずつ取り入れていく気持ちで取り組みましょう。
- 楽しむこと: これは義務ではありません。お互いの新しい一面を発見するゲームのように、楽しむ気持ちで取り組むことが大切です。
- 日々の生活の中で意識する: 一度話しただけで終わりにせず、普段の生活の中で「あ、ここが心地よいって言ってたな」「この時間、大切なんだな」と思い出すようにしてみましょう。
まとめ:二人で「心地よい」を育む時間
お子様の独立は、ご夫婦お二人にとって新たな人生の始まりでもあります。これからの時間をどう過ごしていくか、パートナーとの関係をどう育んでいくかは、お二人で決めていくことができます。
今回ご紹介したワークは、お互いの「心地よい」を共有することで、日々の暮らしの中に小さな幸せや発見を見つける手助けとなります。それは、特別な旅行やイベントだけでなく、毎日の「おうち時間」をより豊かにするものです。
お互いの心地よさを尊重し、共に小さな工夫を重ねることで、きっとこれからの二人の人生は、さらに温かく、満たされたものになっていくはずです。ぜひ、リラックスした雰囲気で、パートナーと「心地よいおうち時間」について語り合ってみてください。