毎日のルーティンが心地よい時間になる パートナーとの共同作業ワーク
子供が独立し、二人きりの時間が増えた今だからこそ
お子さんが独立され、ご夫婦お二人で過ごす時間が増えた方もいらっしゃるのではないでしょうか。今後の人生をパートナーと共にどう過ごしていくか、改めて考える良い機会ですね。
しかし、いざ二人きりになると、以前より会話が減ってしまった、何を話して良いか分からない、といった声も耳にします。長年一緒にいるからこそ、改めて話すことが見つかりにくいと感じることもあるかもしれません。
そんなとき、特別なことを始めるのではなく、いつもの日常の中に、少しの変化を取り入れてみるのはいかがでしょうか。この記事では、毎日のちょっとしたルーティンをパートナーとの心地よい共同作業に変えるための簡単なワークをご紹介します。
日常のルーティンが関係性を育むチャンスに
毎日の家事や決まった習慣は、ともすれば単調に感じられるものです。しかし、これらのルーティンの中にこそ、パートナーとの自然なコミュニケーションや協力の機会がたくさん隠されています。
二人で一緒に何かを行う時間は、たとえ短いものでも、一体感を生み出し、お互いの存在をより身近に感じさせてくれます。難しいスキルや特別な道具は何も必要ありません。いつもの生活の中で、少し視点を変えてみるだけで始められます。
これからご紹介するワークは、すぐに実践できる簡単なものばかりです。ぜひ、パートナーと一緒に楽しみながら試してみてください。
ワーク1:いつもの「一人作業」を「プチ共同作業」に
普段、どちらか一方が担当しているような、日常の小さな作業を、二人で一緒にやってみるワークです。
目的: 普段の生活の中に、パートナーとの自然な協力や会話の機会を作る。
必要なもの: 紙とペン(なくても構いません)
手順:
- 日常のルーティンを書き出してみる(もしあれば):
- 朝起きてから寝るまでの中で、普段は一人が担当していると感じる日常の作業をいくつか思い浮かべてみましょう。(例:朝食の準備、新聞を取りに行く、植物に水をやる、食後の食器洗い、お風呂掃除、ゴミ出し、寝る前の戸締まりなど)
- 紙があれば書き出してみても良いですし、頭の中で思い浮かべるだけでも構いません。
- 「一緒にやったらどうかな?」を考える:
- 書き出した、あるいは思い浮かべた作業の中から、「もしパートナーと一緒にやったら、ちょっと違った雰囲気になりそうだな」「協力したら早く終わるかな?」「作業中に何か話せるかな?」と思うものをいくつかピックアップしてみましょう。
- 全く無理なくできそうな、本当に小さなことでも構いません。
- パートナーと共有し、選んでみる:
- ピックアップした作業について、パートナーに「これ、もし良かったら今度一緒にやってみない?」と提案してみましょう。
- いくつか提案してみて、パートナーが「これならやってみても良いかな」と感じるものを一つか二つ選んでみます。
- 無理強いはせず、お互いが少しでも前向きに取り組めるものを選ぶことが大切です。
- 実際に「プチ共同作業」をしてみる:
- 二人で一緒に選んだ作業を、実際にやってみましょう。
- 例えば、食後の食器洗いなら、一方が洗剤をつけて洗い、もう一方が헹궈서 식기정리대에 놓는 것처럼、役割分担をしても良いですし、二人で並んで黙々と作業するだけでも構いません。
- 作業中に自然と会話が生まれたり、お互いの様子を見ながら声をかけ合ったりするかもしれません。その時の感覚や会話を大切にしてみてください。
期待される効果:
- 一体感の向上: 同じ目的のために一緒に体を動かすことで、自然な一体感が生まれます。
- 自然な会話の増加: 作業の段取りや、目の前のことについて、気兼ねなく話すきっかけが増えます。
- 感謝や労りの気持ち: 相手が普段どんな作業をしていたのかを改めて知ることで、感謝の気持ちが湧きやすくなります。
ワークを行う上でのヒント:
- まずは5分、10分で終わるような、本当に小さな作業から始めてみましょう。
- 完璧にやろうとせず、「一緒にできていること」そのものを楽しんでください。
- 「ありがとう」「助かるよ」といった感謝の言葉を伝え合うことを意識しましょう。
ワーク2:「今日の心地よさ」を交換する
日々のルーティン時間(家事や移動時間など)に、お互いが心地よいと感じるもの(音楽や飲み物、香りなど)を共有し合うワークです。デジタル機器に頼りすぎず、五感で感じる心地よさに焦点を当てます。
目的: 日常の何気ない瞬間に心地よさを共有し、お互いの好みや今の気分を知るきっかけを作る。
必要なもの: 音楽を流せるもの(ラジオ、CDプレイヤー、スマホなど)、お茶やコーヒー、アロマなど、心地よさを感じるもの。
手順:
- 「今日の心地よさ係」を決める:
- このワークを行う日や時間帯を決めたら、「今日の心地よさ係」をパートナーどちらかが担当します。交互に担当するのも良いでしょう。
- 心地よいものを用意する:
- 係になった方は、その日の気分や、パートナーに共有したい心地よいものを一つ用意します。
- 例:
- 作業中に流す音楽を選ぶ(ラジオをつける、好きなCDをかけるなど)。
- 二人分のお茶やコーヒーを淹れる。
- 部屋に心地よい香りのアロマを焚く(もしお互い抵抗なければ)。
- 窓を開けて外の空気を入れる、など、五感で感じる心地よさに関わること。
- 共有する時間を持つ:
- 用意したものをパートナーと一緒に体験します。
- 例えば、一緒に音楽を聴きながら家事をしたり、二人でお茶を飲みながら一息ついたり。
- 感想を伝え合う:
- 作業の後や、一区切りついた時に、なぜそれを選んだのか、体験してみてどうだったか、簡単な感想を伝え合いましょう。
- 「この曲、昔聴いたね」「このお茶美味しいね」「窓を開けたら空気が気持ち良いね」といった、ささやかな言葉で構いません。
期待される効果:
- 共通の体験: 同じ音楽を聞いたり、同じ香りを嗅いだりすることで、感覚的な共有が生まれます。
- お互いの理解: どんなものに心地よさを感じるかを知ることで、パートナーの好みや今の気分を察するきっかけになります。
- 穏やかな時間の創出: 日常の中に、意識的に心地よさを取り入れることで、穏やかで満たされた時間が増えます。
ワークを行う上でのヒント:
- 選ぶものは高価なものである必要はありません。日常にあるもので十分です。
- 理由を難しく考えすぎず、「なんとなく」で選んでみましょう。
- 相手が用意してくれたものに対して、「ありがとう」の気持ちを言葉や態度で示すことを忘れずに。
ワークを続けるためのヒントと注意点
- 義務にしない: 「やらなきゃ」という気持ちになると負担になります。気が向いた時に、無理のない範囲で試してみてください。
- 期待しすぎない: 一度のワークで劇的に関係が変わるわけではありません。小さな変化の積み重ねを大切にしましょう。
- パートナーの気持ちを尊重する: パートナーが乗り気でない時は、無理強いせず、別の機会にしたり、別のワークを提案したりしましょう。
- 「できたこと」に目を向ける: 結果よりも、二人で一緒にやってみた、話してみた、というプロセスを褒め合いましょう。
- 楽しむことを一番に: 一番大切なのは、二人で一緒に過ごす時間を少しでも心地よく、楽しいものにしようとする気持ちです。
まとめ:心地よい日常が、心地よい関係を育む
子供が独立し、二人の時間が増えた今、どのように時間を過ごしていくか、不安に感じることもあるかもしれません。しかし、それは同時に、パートナーとの関係をより深く、心地よいものに再構築するための素晴らしい機会でもあります。
今回ご紹介したワークは、どれも日常の延長線上で簡単に始められるものです。毎日の小さなルーティンの中に、意識的にパートナーとの関わりを持つ時間を取り入れてみてください。
特別な会話がなくても、同じ空間で同じ作業をしたり、心地よいものを共有したりするだけで、二人の間には温かい繋がりが生まれます。こうした小さな心地よさの積み重ねが、今後の人生を共に楽しく、心穏やかに過ごすための揺るぎない基盤となるはずです。
焦らず、お二人のペースで、日々の暮らしの中に新しい心地よさを見つけていってください。