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今後の二人時間、どう過ごしたい?心穏やかに語り合うワーク

Tags: 関係性改善, パートナーシップ, 会話, 未来, 二人時間

これからの二人時間、どう過ごしたい? 心穏やかに語り合うワーク

子供たちが独立し、パートナーと二人で過ごす時間が増えた方もいらっしゃるかもしれません。以前とは違う時間の流れの中で、「これから二人でどんな風に過ごしていこうか」と、ふと考えたり、あるいは何を話したら良いか分からずに、少し寂しさを感じたりすることもあるかもしれません。

今後の人生を、お互いを大切に思いながら、心豊かに過ごしていくために、改めてパートナーと向き合う時間を持つことはとても有益です。ここでは、お互いの「これから」に対する思いを穏やかに共有するためのワークをご紹介します。

ワークの目的

このワークは、パートナーと「これから二人で過ごす時間」について、それぞれの心の中で感じていることや、大切にしたいと思っていることを言葉にして共有することを目的としています。難しい話をする必要はありません。お互いの「なんとなく」や「こうだったらいいな」を話し合うことで、今後の二人の時間の過ごし方に対するヒントが見つかったり、お互いの理解が深まったりすることが期待できます。

準備するもの

ワークの進め方(ステップ・バイ・ステップ)

ステップ1:一人で静かに考えて、書き出す時間を持つ

まずは、パートナーとは別に、それぞれが一人で静かに考える時間(10分から15分程度)を持ちます。以下の問いかけを参考に、心に浮かんだことや大切にしたいと感じることを自由に紙に書き出してみましょう。単語でも短い文章でも構いません。きれいな言葉で書こうと思わず、正直な気持ちを表現することが大切です。

問いかけの例

書き出したものは、誰かに見せるためのものではありません。ご自身の気持ちを整理するためのものですので、形式にとらわれず自由に書き出してください。

ステップ2:書き出したものを持ち寄り、共有する

一人で考える時間が終わったら、パートナーと向き合い、それぞれが書き出したものを見せ合いながら、順番に話してみましょう。

話す人は、書き出した内容をそのまま読んでも良いですし、それを見ながら感じたことを言葉にしても良いでしょう。

聞く人は、話している間は口を挟まず、ただ相手の話に耳を傾けてください。相手の言葉や表情から、どんなことを大切に思っているのか、どんな気持ちでいるのかを感じ取ろうとしてみましょう。分からないことがあれば、話し終わった後に穏やかに質問しても構いません。

お互いが話し終えるまで、このステップを繰り返します。

ステップ3:お互いの話を聞いて感じたことを伝え合う

二人とも話し終えたら、お互いの話を聞いてどんなことを感じたか、どんな発見があったかを伝え合います。「〇〇さんが△△という言葉を大切にしたいと言っていたのが印象に残りました」「普段、そんな風に考えているんだと知れて嬉しかったです」など、具体的な言葉で伝えてみましょう。

ここでは、相手の考えや希望に対して、評価したり、自分の意見を押し付けたりする必要はありません。ただ「聞きましたよ」「あなたの話をこう受け取りましたよ」というメッセージを伝えることに重点を置いてください。

ステップ4:これからに向けて、小さな一歩を見つける(任意)

話を聞き合った中で、「これなら二人でできそうだね」「こんな時間を大切にしてみようか」と感じる小さなことや、心に響いた言葉があれば、一つか二つ、二人で確認してみましょう。それはすぐに実行できることかもしれませんし、「まずはこんなことを意識してみよう」という心持ちのことかもしれません。

例えば、「毎朝、おはようの時に必ず目を見て挨拶する」「週に一度、一緒に近所を散歩する時間を作る」「お互いの好きな趣味の時間に口出ししない」など、具体的な行動に繋がるものから、「お互いに感謝を伝え合うことを意識する」「相手の言葉に耳を傾ける時間を増やす」といった心構えに関することまで、何でも構いません。

これは「やらなければならないこと」を決めるのではなく、「こんな二人の時間を一緒に作っていけたらいいね」という、未来への小さな希望を共有する時間です。

ワークをより良く行うためのヒント

まとめ

子供たちの独立は、ご夫婦にとって新たな章の始まりです。これからの二人時間を、お互いの存在を改めて喜び、大切にしながら過ごしていくために、ほんの少しの時間を使って、心の内を語り合ってみることは、きっと関係性をより豊かにしていくことに繋がります。

完璧な答えを見つけることではなく、お互いの心にそっと触れ合うような、穏やかな時間を持つこと。このワークが、お二人のこれからの日々を、より温かく、心満たされるものにするための一助となれば幸いです。