関係性ワークショップ

パートナーと「お互いの存在が安らぎになる瞬間」を語り合うワーク

Tags: パートナー, 関係改善, 会話, 安心感, 安らぎ, 絆

はじめに

お子様が独立され、パートナーと向き合う時間が増えたという方もいらっしゃるかと思います。これからの人生を共に歩むパートナーと、より心地よく、心豊かな時間を過ごしたい。そう願っていても、いざ二人きりになると、日々の報告や事務的な会話ばかりで、なかなか心弾む時間が持てない、と感じることもあるかもしれません。

長年連れ添った関係だからこそ、言葉にせずとも分かり合えることも多くあります。しかし、時には改めてお互いの気持ちや、相手の存在が自分にとってどのような意味を持つのかを伝え合うことで、関係性はより深まり、新たな温かさが増すことがあります。

この記事では、パートナーとの関係の中で日頃意識しにくい「安らぎ」や「安心感」に焦点を当てたワークをご紹介します。このワークを通じて、お互いの存在の尊さを再認識し、これからの人生を共に安心して過ごすための心の土台を育んでいきましょう。

ワーク:安らぎを言葉にする時間

このワークは、お互いの存在が自分にとってどのような安らぎや安心感をもたらしているのかを具体的に言葉にして伝え合うためのものです。特別な準備は必要ありません。

目的

必要なもの

やり方:ステップ・バイ・ステップ

  1. ステップ1:準備の時間(約5分)

    • 二人がリラックスできる場所を選び、向き合ったり、隣り合ったりして座ります。
    • 深呼吸を数回行い、心を落ち着けましょう。
    • これからお互いの「安らぎ」や「安心感」について話す時間であることを確認し合います。
  2. ステップ2:一人で考える時間(約5〜10分)

    • これから話す内容を一人で考える時間です。
    • 「パートナーと一緒にいて、どんな時に安らぎを感じるか」「パートナーの存在が、どんな時に自分を安心させてくれるか」といった問いについて、心の中でゆっくり考えてみましょう。
    • 具体的なエピソードや情景を思い浮かべると考えやすいかもしれません。例えば、「あなたが隣で静かに本を読んでいる時」「一緒に近所を散歩している時」「疲れて帰った時に『おかえり』と優しい声で迎えられた時」「体調が少し優れない時に、そっと温かいお茶を入れてくれた時」など、大小様々な瞬間を思い出してみましょう。
    • 思いついたことを(任意で)紙に書き出してみるのも良いでしょう。
  3. ステップ3:順番に伝える(一人あたり約5〜10分)

    • 準備ができたら、一人が話し手、もう一人が聞き手となり、考えたことを順番に伝えていきます。
    • 話し手は、「〜な時、あなたの存在が私にとってとても安らぎ(または安心)になります」といった形で、具体的に思い浮かべた瞬間やエピソードを伝えます。いくつか例を挙げても良いでしょう。
    • 聞き手は、話し手の話を静かに、そして丁寧に聞きます。途中で自分の意見や感想を挟まず、最後まで耳を傾けることに集中してください。ただ聞いてもらえる、それだけで話し手は安心できます。
  4. ステップ4:感謝を伝える

    • 話し終えたら、聞き手は「話してくれてありがとう」と、話してくれたことへの感謝を伝えます。
    • もし伝えたい感想があれば、簡潔に述べても構いませんが、評価やアドバイスは避けるようにしましょう。「〜という話を聞いて、嬉しく思いました」といった率直な気持ちを伝えるのが良いでしょう。
  5. ステップ5:役割を交代する

    • 話し手と聞き手の役割を交代し、ステップ2〜4を繰り返します。お互いが十分に話す時間を持ちましょう。

ワークを行う上でのヒント

このワークを続けるために

このワークは一度きり行うだけでなく、時々繰り返してみることをお勧めします。関係性は常に変化していきますし、年齢や状況によって「安らぎ」や「安心感」を感じる瞬間も変わってくるかもしれません。

まとめ

「安らぎを言葉にする時間」ワークは、日々の忙しさの中で見落としがちな、パートナーの存在がもたらす穏やかな恵みに光を当てる機会となります。お互いが互いにとってかけがえのない安らぎの場所であると再認識することで、関係性はさらに深まり、今後の人生を共に歩む上での大きな心の支えとなるでしょう。

このワークが、お二人の間に温かい会話と、より確かな安心感を育む一助となれば幸いです。ぜひ、できるところから試してみてください。