関係性ワークショップ

パートナーと日々の「小さな幸せ」を分かち合う穏やかワーク

Tags: 関係改善, パートナーシップ, コミュニケーション, 会話, 幸せ

はじめに:二人の時間を、もっと心豊かに

お子様が独立され、パートナーと二人で過ごす時間が増えたという方もいらっしゃるかもしれません。かつては賑やかだった食卓やリビングも、少し静かになったと感じることはありませんか。

これからの長い人生を、パートナーとどう過ごしていこうか。そう考えたとき、少しでもお互いの心が通い合う、穏やかで楽しい時間を増やしたいと思うのは自然なことです。しかし、いざ二人きりになると、何を話していいか分からず、会話が途切れがちになることもあるかもしれません。

関係性は、まるで植物を育てるように、日々の少しずつの関わりで変化していきます。劇的な何かではなく、毎日の小さな積み重ねが大切です。この記事では、特別な準備や難しいスキルは一切不要な、パートナーと日々の「小さな幸せ」を分かち合う簡単なワークをご紹介します。これからの二人の時間を、より心豊かにするために、ぜひ一度試してみていただければと思います。

ワーク1:今日の「小さなハッピー」3つシェア

このワークは、一日の中で体験した「小さな幸せ」や「嬉しかったこと」をパートナーと共有する簡単なものです。ポジティブな出来事に意識を向けることで、お互いの日常を少しずつ知ることができ、会話のきっかけにもなります。

目的

必要なもの

やり方(ステップ)

  1. 時間を決める: 夕食後や寝る前など、二人で落ち着いて話せる時間を決めましょう。最初は5分程度でも構いません。
  2. 「小さなハッピー」を思い出す: 一日の出来事を振り返り、「なんだか嬉しかったな」「ちょっと良かったな」と感じた「小さな幸せ」や「ハッピー」な出来事を3つ思い浮かべます。大きいことでなくて大丈夫です。例えば、「朝、コーヒーが美味しく淹れられた」「散歩中に綺麗な花を見かけた」「スーパーで欲しかったものが買えた」「パートナーが〇〇してくれた」など、本当に些細なことで構いません。
  3. 一人ずつシェアする: 用意ができたら、どちらからともなく、思い浮かべた「小さなハッピー」を3つ話します。
  4. 相手の話を聞く: 相手が話している時は、途中で口を挟まず、穏やかな気持ちで耳を傾けましょう。「そうだったんだね」「それは良かったね」など、共感や受け止める言葉を添えるのも良いでしょう。質問は、相手が話し終えてから簡単にする程度に留めます。
  5. 交代で行う: 一人が話し終えたら、もう一人が同じように3つの「小さなハッピー」をシェアします。

期待される効果

このワークを続けることで、お互いの日常に自然と目が向くようになり、会話のきっかけが増えます。また、ポジティブな出来事を共有することで、二人の間に穏やかで温かい空気が生まれるでしょう。日常の「小さな幸せ」に気づく習慣は、自分自身の気持ちを穏やかに保つことにも繋がります。

ワーク2:お互いの「ほっこり」ポイント伝え合い

このワークは、パートナーに対して「今日、〇〇さんのこんなところにほっこりしたな」と感じたことを伝え合うものです。相手の良いところに改めて目を向け、感謝や愛情を言葉にすることで、お互いの存在をより温かく感じられます。

目的

必要なもの

やり方(ステップ)

  1. タイミングを見つける: ワーク1と同じように、落ち着いて話せる時間を選びましょう。短い時間でも大丈夫です。
  2. 「ほっこり」ポイントを思い出す: 今日一日、パートナーの言動や様子を見ていて「なんだか心が温かくなったな」「優しい気持ちになったな」と感じた「ほっこり」ポイントを一つ、または二つ思い浮かべます。例えば、「朝早く起きてお弁当を作ってくれたこと」「私が話した冗談で笑ってくれたこと」「疲れているのに洗濯物を取り込んでくれたこと」「テレビを見ながら楽しそうに話していたこと」など、具体的なエピソードがあると伝わりやすいです。
  3. 順番に伝え合う: 一人がもう一人に、思い浮かべた「ほっこり」ポイントを伝えます。「今日ね、〇〇さんが〇〇してくれたとき、すごくほっこりしたんだよ。ありがとう。」のように、具体的に、感謝の気持ちも添えて伝えるとより心に響きます。
  4. 素直に受け取る: 伝えられた方は、照れたり否定したりせず、「そう思ってくれたんだ、ありがとう」のように、素直に受け取りましょう。
  5. 交代で行う: 一人が伝え終えたら、もう一人が同じようにパートナーへの「ほっこり」ポイントを伝えます。

期待される効果

このワークを行うことで、パートナーは「自分はこんな風に見てもらえているんだ」「自分の行動が相手を温かい気持ちにさせているんだ」と感じることができ、自己肯定感が高まります。伝える側も、相手の良いところに意識を向けることで、感謝の気持ちが自然と湧いてきます。お互いに肯定的な言葉をかけ合う習慣は、二人の間の信頼感と愛情を育むでしょう。

ワークを続けるためのヒントと注意点

まとめ:日々の積み重ねが、未来の二人を創る

ご紹介したワークは、どれも日常のほんの数分で行えるシンプルなものです。しかし、こうした「小さな幸せ」や「温かい気持ち」を分かち合う習慣は、時間と共に二人の関係に穏やかで確かな温もりをもたらしてくれます。

会話が減ったと感じていても、お互いを思いやる気持ちがなくなったわけではないはずです。日々の暮らしの中で見過ごしてしまいがちな小さな出来事や感情に改めて光を当て、それをパートナーと共有すること。それは、二人の間に新しい風を吹き込み、停滞していた空気を動かすきっかけになります。

これからも共に歩む人生を、より心地よく、心豊かなものにするために。ぜひ、日々の「小さな幸せ」を分かち合うワークを、二人の習慣にしてみてはいかがでしょうか。きっと、穏やかで温かい時間が、二人の関係を優しく包み込んでくれることでしょう。