心が弾む パートナーと「いつか行きたい場所」を語り合うワーク
変化の時期、パートナーとの会話は弾んでいますか?
お子様が巣立たれ、パートナーと二人で過ごす時間が増えた方もいらっしゃるのではないでしょうか。今後の人生を共に豊かに過ごしたいと感じる一方で、「昔のように会話が弾まない」「何を話したらいいか分からない」といったお悩みをお持ちかもしれません。
慣れ親しんだ関係だからこそ、改めてお互いの心の内を知ったり、共通の楽しみを見つけたりする機会は大切です。少しの意識と簡単なワークで、パートナーとの関係性は温かく、そして心弾むものへと変化させることができます。
この記事では、将来「いつか行ってみたい場所」についてパートナーと語り合うことで、自然な会話を生み出し、未来への希望を共有できるワークをご紹介します。特別な準備は一切不要で、どなたでも今日からすぐに始めることができます。
ワーク:パートナーと「いつか行きたい場所」を語り合う
このワークは、お互いが「いつか行ってみたい」と漠然と考えている場所について話し合うことで、会話のきっかけを作り、未来の楽しみを共有することを目的としています。過去の思い出を振り返るのも良いですが、未来に目を向けることで、関係性に新たな風を吹き込むことができます。
ワークの目的
- パートナーとの会話を自然に増やす
- お互いの興味や価値観の新たな一面を発見する
- 未来の共通の楽しみや目標を持つことで、共に過ごす時間への期待感を高める
- 日常生活に少しのワクワク感を加える
必要なもの
- 特別なものは何もありません。お互いの「話したい」という気持ちだけです。
- もしあれば、メモ用紙とペン、地球儀や地図、旅行雑誌、インターネットで場所の写真を見るためのツール(必須ではありません)があると、より具体的にイメージを共有できます。
ワークの具体的な手順
このワークは、決まった時間や場所で行う必要はありません。お茶を飲みながら、散歩しながら、寝る前のリラックスタイムなど、お二人の心地よいタイミングで行ってみてください。
ステップ 1:リラックスできる雰囲気を作る
まずは、お互いが安心して話せる時間と場所を選びましょう。静かで落ち着ける空間が理想的です。飲み物を用意したり、心地よい音楽を流したりするのも良いかもしれません。
ステップ 2:「いつか行きたい場所」をそれぞれ考えてみる
すぐに話し始めるのではなく、まずは数分間、お互いが「いつか行ってみたいな」と思う場所を自由に考えてみましょう。
- 子供の頃からの憧れの場所かもしれません。
- テレビ番組や本で見て心惹かれた場所かもしれません。
- 特別な思い出がある場所にもう一度行きたい、というのでも良いでしょう。
- 国内でも海外でも、都会でも田舎でも構いません。
- 具体的な場所名でも、「温泉地」「歴史的な街」「美しい自然がある場所」といった漠然としたイメージでも大丈夫です。
いくつか思いつかなくても、一つでも二つでも構いません。大切なのは「行ってみたい」という気持ちです。
ステップ 3:お互いの「行きたい場所」を発表し合う
それぞれが考えた場所を、一つずつ発表し合いましょう。最初は話しやすい方からどうぞ。
「私は、いつかイタリアのフィレンツェに行ってみたいなと思っています。」 「私は、北海道の夏のラベンダー畑を見てみたいですね。」
のように、シンプルに伝えます。
ステップ 4:「なぜそこに行きたいの?」を語り合う
場所の名前を言ったら、次になぜそこに行ってみたいと思ったのか、その理由や背景を語り合います。
「なぜフィレンツェなの?」と聞かれたら、「ルネサンス美術が好きで、本物のダヴィデ像を見てみたいから」「古い街並みを歩いてみたい」など、具体的に話してみましょう。
「北海道のラベンダー畑は?」と聞かれたら、「テレビで見て、一面紫の絨毯みたいで綺麗だったから」「美味しい海の幸も食べたいな」など、理由を伝えます。
この時、相手の話をじっくりと聞くことが大切です。「へぇ、そうなんだ」「それはいいね」など、相槌を打ちながら聞くと、相手も話しやすくなります。
ステップ 5:質問したり、共感したりする
相手の話を聞いて興味を持ったこと、もっと知りたいと思ったことを質問してみましょう。
「フィレンツェでは、具体的にどの美術館に行ってみたいの?」「ラベンダー畑の時期はいつ頃なんだろう?」など、具体的な質問でも良いですし、「私もそこ、行ってみたいと思ってたんだ!」「その気持ち、よく分かるなぁ」といった共感の言葉でも良いでしょう。
相手の「行きたい理由」や「そこでしたいこと」を知ることで、パートナーの意外な一面や、大切にしている価値観が見えてくることがあります。
ステップ 6:会話を広げる・深める
いくつかの場所について話し合った後、もしお互いが行ってみたい場所で一致するものがあれば、「じゃあ、いつか一緒に行けたらいいね」と具体的な想像を膨らませてみるのも楽しいでしょう。
もし一致しなくても、それは全く問題ありません。「あなたはそういう場所が好きなんだね」「私は今まで考えたこともなかったけど、話を聞いたら面白そうだね」といったように、お互いの好みを理解し合う良い機会となります。
無理に共通点を見つけようとせず、お互いの「行ってみたい気持ち」を尊重することが大切です。
ステップ 7:ワークを終えて感じたことを話す
短い時間で構いませんので、このワークを通じて感じたこと、気づいたことなどを簡単に話してみましょう。
「〇〇さんが△△に行ってみたいと思ってたなんて、初めて知って驚いたよ。」 「こうやって、将来のことを一緒に話すのは楽しいね。」
といった感想を伝え合うことで、ワークの余韻を楽しむことができます。
このワークを行う上でのヒントと工夫
- 否定しないこと: 相手が挙げた場所に対して、「えー、そんなところ?」「無理だよ」といった否定的な言葉は絶対に避けましょう。どんな場所でも、相手の「行きたい」という気持ちを尊重してください。
- 「いつか」を大切に: すぐに実現できるかどうかは考えなくて大丈夫です。「いつか」という未来への希望を語り合うこと自体が、このワークの目的です。
- 無理に深く掘り下げない: あまり根掘り葉掘り聞きすぎる必要はありません。相手が話したい範囲で、心地よく会話を続けることを心がけましょう。
- 義務にしない: 「ワークだから話さなきゃ」と義務的に行うのではなく、「こんな話をする時間も良いね」という軽い気持ちで取り組んでみてください。
- 写真や情報を活用する: 余裕があれば、インターネットや旅行雑誌でその場所の写真を見てみましょう。より具体的にイメージが膨らみ、会話が弾むきっかけになります。
- 定期的に行う: 一度きりではなく、数ヶ月に一度など、定期的にこの話題を振り返ったり、新しい「行きたい場所」を考えて話したりする時間を持つと、関係性の良い習慣になります。
このワークから生まれるもの
パートナーと「いつか行ってみたい場所」を語り合うことは、単に旅行の計画をするだけではありません。そこには、お互いの「こうありたい」「こんな体験をしてみたい」という願いや価値観が隠されています。
このワークを通じて、
- 会話の量が増える: 具体的な話題があるため、自然に会話が生まれます。
- 会話の質が変わる: 日常の出来事だけでなく、未来への希望や夢といった、より深いテーマで話し合う機会が生まれます。
- お互いの理解が深まる: 相手の興味や価値観の意外な一面を知ることができます。
- 共に未来を歩む実感を得られる: 「いつか一緒に」という言葉の中に、未来を共に創っていく温かい実感が生まれます。
- 関係性に新鮮さが生まれる: マンネリを感じていた日常に、新しい楽しみや期待感が加わります。
年齢を重ね、共に過ごす時間が増える中で、こうして未来に目を向け、一緒に楽しいことを想像する時間は、お二人の関係をより豊かにし、これからの人生を共に心弾むものにしてくれるはずです。
まとめ
パートナーとの関係性は、日々の小さな関わり合いの積み重ねで育まれます。お子様の独立というライフステージの変化は、お二人にとって新たな関係性を築く素晴らしい機会でもあります。
今回ご紹介した「いつか行きたい場所を語り合うワーク」は、特別な準備やスキルは不要です。お互いを思いやる気持ちと、「話してみようかな」という少しの勇気さえあれば、どなたでも今日からすぐに始めることができます。
このワークを通じて生まれた温かい会話や、未来への共通の楽しみが、お二人のこれからの日々をより明るく、心満たされるものにしてくれることを願っています。どうぞ、リラックスして、パートナーとの会話を楽しんでみてください。