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「そうだったんだ!」パートナーの新しい一面を発見する 簡単ワーク

Tags: 関係性改善, 夫婦関係, コミュニケーション, ワーク, パートナーシップ, 会話不足解消, 自己理解

はじめに:二人の時間、どう過ごしていますか?

お子様が独立され、パートナーと二人きりの時間が増えたという方もいらっしゃるのではないでしょうか。今後の人生を共に歩む大切なパートナーとの時間。以前とは違う時間の流れの中で、「どうも会話が弾まない」「何を話したら良いか分からない」と感じることもあるかもしれません。

長い時間を共に過ごしてきたからこそ、お互いのことは「分かり合っている」と思いがちです。しかし、年齢を重ね、環境が変化する中で、人としての好みや考え方も少しずつ変わっていくものです。お互いの「今」を知り、新しい発見をすることで、二人の関係性は再び新鮮なものになり、会話も自然と生まれてくることがあります。

この記事では、ご自宅で簡単に実践できる、パートナーの「新しい一面」を発見するためのワークをご紹介します。特別な準備は何もいりません。紙とペンがあれば、今日からでも始められます。

ワークに取り組む前に

これからご紹介するワークは、競争したり、どちらかが正解を出すようなものではありません。あくまで、お互いのことをもっと知るための「対話のきっかけ」です。リラックスして、楽しみながら取り組んでみてください。大切なのは、相手の話を否定せず、「そうだったんだ!」という発見を楽しむ気持ちを持つことです。

パートナーの「新しい一面」を発見する簡単ワーク

ワーク1:お互いの「好きなことリスト」を交換してみましょう

目的: ポジティブな側面から会話を促し、お互いの意外な関心事や趣味を知る。 必要なもの: 紙、ペン 手順:

  1. それぞれ、紙とペンを用意します。
  2. 「最近、個人的に楽しいと感じていること」や「好きだな、興味があるなと思うこと」を、思いつくままに10個リストアップしていきます。内容は、趣味、食べ物、場所、人物、時間など、何でも構いません。「散歩」「音楽を聴くこと」「〇〇というお菓子」「昔の映画」「朝の静かな時間」など、些細なことでも大丈夫です。
  3. リストアップが終わったら、お互いのリストを交換します。
  4. 相手のリストを声に出して読んでみましょう。
  5. リストを見ながら、気になったことや知らなかったことについて、「これ、最近好きになったの?」「どうしてこれが好きなの?」「具体的にどんなところが良いの?」などと、優しく質問し合います。

期待される効果: 「へぇ、そんなことに関心があるんだ!」と、パートナーの意外な一面を知ることができます。共通の話題が見つかったり、相手がどんな時に喜びを感じるのかが分かったりして、自然と会話が弾みます。

ワーク2:お互いの「ちょっと苦手なことリスト」も共有してみましょう

目的: お互いの苦手なことや価値観の違いを理解し、受け入れるきっかけにする。 必要なもの: 紙、ペン 手順:

  1. それぞれ、紙とペンを用意します。
  2. 「実は少し苦手だな」「これはちょっぴり億劫だな」と思うことを、5個リストアップします。これも、特定の行動、場所、状況など、何でも構いません。「人混み」「早起き」「電話で話すこと」「決まった時間に食事をすること」「サプライズ」など、日常生活の中で感じるちょっとした苦手意識を書き出してみましょう。これは、相手の行動を批判するためのリストではありません。あくまで「自分の特性」として捉えてください。
  3. リストアップが終わったら、お互いのリストを交換します。
  4. 相手のリストを声に出して読んでみましょう。
  5. リストを見ながら、「これはどうして苦手なの?」「具体的にどんな時にそう感じる?」などと、理由や背景について、相手を責める口調ではなく、理解しようとする気持ちで尋ねてみましょう。

期待される効果: お互いの苦手なことや、そう感じる背景にある考え方を知ることができます。これは、相手の特性を理解し、お互いに配慮し合うための大切な情報になります。「苦手」を知ることは、関係性を損なうことではなく、むしろお互いの気持ちや考えの深い部分を理解するための第一歩となります。

ワーク3:今日の「そうだったんだ!」を発表し合いましょう

目的: ワーク1、2を通じて発見した相手の新しい一面を言葉にして伝え、関心を持っていることを示す。 必要なもの: 特になし(ワーク1、2のリストがあると便利) 手順:

  1. ワーク1とワーク2を終えた後に行います。
  2. それぞれが、ワークを通じてパートナーについて「これは知らなかったな」「意外だったな」「なるほど、そうだったのか!」と感じたことを、相手に伝えます。
  3. 伝えた側は、「あなたのこういうところに気づけて嬉しかった」「より理解が深まった」といった気持ちも添えると良いでしょう。
  4. 伝えられた側は、感謝の気持ちを伝えます。

期待される効果: 「あなたは私のことに関心を持ってくれているんだな」という安心感や信頼感が生まれます。発見を言葉にすることで、さらに深い会話につながったり、相手への感謝の気持ちが自然と湧いてきたりします。

ワークを続けるためのヒント

まとめ:小さな発見が、二人の未来を豊かにする

長い年月を共に過ごすと、お互いのことは全て知り尽くしているような気持ちになることがあります。しかし、人は常に変化し続けている存在です。今回ご紹介したような簡単なワークを通じて、パートナーの「今の気持ち」や「新しい関心事」を発見することは、二人の関係性を新鮮に保ち、より豊かなものにしてくれます。

お互いのことを「そうだったんだ!」と新しく知ることは、会話を増やし、共感や理解を深めることにつながります。デジタルツールが苦手でも大丈夫です。紙とペンがあれば、今すぐ始められます。

これからも続くお二人の人生を、より楽しく、心通わせながら過ごすために、ぜひこれらのワークを試してみてください。小さな発見の積み重ねが、きっと温かい未来へと繋がっていくことでしょう。