心穏やかに語り合う パートナーとこれからの夢と挑戦
子供が巣立った今、パートナーと「これから」を語り合ってみませんか
お子様が独立され、ご夫婦二人の時間が増えたという方もいらっしゃるかもしれません。賑やかだった日常が少し落ち着き、ホッとされる一方で、「二人きりだと、以前より会話が減ったな…」「これから、二人でどんな風に過ごしていこうか」と、ふと感じることもあるかもしれません。
これからの人生をパートナーと心豊かに、そして楽しく過ごすためには、お互いの気持ちや考えを改めて知り、共有することが大切です。新しい二人の時間の過ごし方を見つけたり、関係をより良いものにしたりするために、「関係性ワーク」を取り入れてみるのはいかがでしょうか。
今回は、特別な準備は何もいらず、ご自宅で気軽に始められる、パートナーとの関係を温めるためのワークをご紹介します。それは、「これからの夢や挑戦したいことを語り合う」というシンプルなワークです。
ワーク:心穏やかに語り合う パートナーとこれからの夢と挑戦
このワークの目的は、お互いがこれからどんなことに興味を持ち、どんなことをしてみたいと考えているのかを知り、それを応援し合う関係を育むことです。お互いの内側にある「これから」への希望を共有することで、新しい会話が生まれたり、二人の共通の楽しみが見つかったりするかもしれません。
必要なもの
- 紙とペン(またはノート)
- お互いを思いやる気持ち
(紙とペンがなくても、落ち着いた場所で口頭で話し合うだけでも十分です。)
目的
- パートナーの「これから」への思いを知る
- お互いを応援し合う関係を育む
- 新しい会話のきっかけを作る
- 未来について希望を持って語り合う時間を持つ
手順
さあ、パートナーと一緒にこのワークを始めてみましょう。特別な時間を用意する必要はありません。いつものリビングで、お茶を飲みながらでも構いません。
- ワークを行う時間と場所を決める: 二人でリラックスして話せる、静かで落ち着いた時間と場所を選びましょう。「今日の夜、少しだけ話す時間を持たない?」のように、事前にパートナーに声をかけておくとスムーズです。
- それぞれの「これから叶えたい小さな夢や挑戦したいこと」を考える・書き出す: まずは一人ひとりで、これから先の人生で「こんなことをしてみたい」「こんな風になりたい」と思うことを自由に考えてみましょう。それは、すごく大きなことでなくても構いません。
- 例えば、「近所のおいしいパン屋さん巡りをしてみたい」
- 「昔、読みたかったあの本を読んでみる」
- 「新しいレシピを一つ覚える」
- 「健康のために毎朝少し散歩する」
- 「興味があった地域のボランティアに参加してみる」
- 「ずっと行ってみたかったあの場所を訪れる」
- 「押し入れにしまったままの趣味の道具をもう一度使ってみる」
- このように、日常生活の中の小さな変化や楽しみ、ずっと心にあったけれどできていなかったことなど、どんなことでも大丈夫です。思いつくままに、いくつか(3つでも5つでも)紙に書き出してみましょう。書き出すのが難しければ、頭の中で考えたり、パートナーに口頭で伝えたりしても構いません。
- お互いが書き出したものを見せ合う、または読み上げる: 二人とも書き出し終えたら、順番に自分が考えた「夢や挑戦したいこと」をパートナーに伝えましょう。紙に書いた方は、それを見せ合いながら説明しても良いですね。
- お互いの夢や挑戦について穏やかに質問し合う: パートナーが話してくれたことについて、興味を持った点やもう少し詳しく知りたいことを、穏やかな口調で質問してみましょう。
- 「へえ、〇〇(相手の夢や挑戦)をやってみたいんだね。どうしてそれに興味があるの?」
- 「それは楽しそうだね。具体的にはいつ頃、どんな風に始めてみたい?」
- 「それをやることで、どんな気持ちになりそうかな?」 質問は、相手の思いを理解しようとする気持ちから生まれるものが大切です。「なぜ?」「どうして?」と詰問するような言い方ではなく、「教えてほしいな」という優しいトーンを心がけてください。
- 応援の言葉や、もし一緒にできることがあれば話し合う: パートナーの夢や挑戦を聞いて感じた応援する気持ちを伝えましょう。「それはいいね!」「応援してるよ」といったシンプルな言葉でも、相手にとっては大きな励みになります。もし、その夢や挑戦に自分も少し関われそうだったり、一緒にやってみても面白そうだと感じたりした場合は、「それ、面白そうだね、私も一緒にやってみようかな?」「何か手伝えることがあったら言ってね」のように伝えてみましょう。
- 感謝を伝え合う: 最後に、この時間を共有してくれたこと、自分の話を聞いてくれたこと、パートナーの話を聞けたことへの感謝を伝え合ってワークを終えましょう。「話してくれてありがとう」「あなたの話を聞けて嬉しかったよ」といった言葉は、二人の心をつなぐ架け橋になります。
このワークで期待される効果
- パートナーの意外な一面や、心の中で温めていた希望を知ることができます。
- お互いを理解し、尊重する気持ちが深まります。
- 未来に向けたポジティブな話題が増え、会話が弾むきっかけになります。
- 「二人で」できることや、お互いを「応援し合う」という新しい関係性が生まれる可能性があります。
- これからの人生を共に歩むことへの安心感や楽しみが増えます。
ワークを続けるためのヒント
- 完璧を目指さない: 一度にたくさんの夢や大きな目標を見つけようと気負う必要はありません。まずは「小さなやってみたいこと」から始めるのが継続のコツです。
- 否定しない: 相手のどんな夢や挑戦も、頭ごなしに「そんなの無理だよ」「くだらない」と否定することは絶対に避けましょう。どんな話にも耳を傾け、「そうなんだね」と受け止める姿勢が大切です。
- 定期的に行う: 一度だけでなく、季節が変わる頃や、何か区切りがついた時など、定期的にこのワークを行ってみるのも良いでしょう。お互いの状況や気持ちの変化に気づくことができます。
- 記録してみる: もし可能であれば、話し合った内容や、実際にやってみたことを簡単なメモとして残しておくと、後で見返した時に二人の歩みを振り返ることができます。
まとめ:未来を共に描き、関係を育む
子供たちの独立は、ご夫婦にとって人生の大きな節目です。これまでの「子育て中心」の時期から、「ご夫婦二人の時間」を大切にする新しいチャプターの始まりとも言えます。この時期に、お互いの心にそっと寄り添い、これからの夢や挑戦を語り合う時間は、二人の関係性をより深く、豊かなものにしてくれるでしょう。
このワークを通して、パートナーと共に未来に希望を見出し、お互いを応援し合う温かい関係を築いていくきっかけになれば幸いです。日々の生活の中で、少しずつでも良いので、ぜひ楽しみながら続けてみてください。