マンネリ解消にも パートナーの「好き」や「興味」を再発見するワーク
パートナーとの「会話」が、心地よい時間になりますように
お子様が独立され、ご夫婦二人の時間が増えたという方もいらっしゃるかもしれません。これからの人生を共に歩むパートナーとの関係をより豊かなものにしたい、そう願う一方で、いざ二人きりになると、以前のように会話が弾まないと感じることもあるかもしれません。
長年連れ添ったパートナーとは、多くを語らずとも分かり合える部分がある一方で、「今さら何を話せばいいのだろう」「共通の話題が減ってしまった」と感じることもあるものです。しかし、少しのきっかけがあれば、会話は再び弾み始め、お互いの新しい一面に気づくこともあります。
この記事では、パートナーとの会話を増やすための、簡単で心に寄り添うワークをいくつかご紹介します。特別な準備は必要ありません。自宅で、気軽に実践できるものを選びました。これらのワークを通して、お互いの「好き」や「興味」を再発見し、これからの人生を共に楽しく過ごすための、新たな会話の扉を開いてみませんか。
簡単実践!パートナーの「好き」や「興味」を再発見するワーク
ここでは、どなたでもすぐに取り組めるシンプルなワークを2つご紹介します。
ワーク1:お互いの「最近の好き」をシェアする
このワークは、お互いが「最近、何かいいなと思ったこと」「面白いなと感じたこと」などを共有し合うことで、日常の中にある小さな「好き」に目を向け、新たな話題を見つけることを目的としています。
- 目的: パートナーの現在の関心事や、日常生活で感じているポジティブな感情を知る。会話のきっかけを作る。
- 必要なもの: 紙とペン(お互いに1枚ずつ、ペン1本)
- 具体的な手順:
- お互いに紙を1枚ずつ用意します。
- それぞれ、「最近好きだなと感じること」「気になっていること」「面白いと思ったこと」などを、いくつか思いつくままに書き出してみましょう。これは、何か特別なことである必要はありません。例えば、「最近読んだ本のセリフ」「テレビで見た〇〇さんの話」「近所のスーパーで見つけた美味しい野菜」「お気に入りの〇〇店のパン」「よく行く公園の景色」「趣味で使う道具の手入れ」など、どんなことでも構いません。「そういえば、最近これが好きだな」と心に浮かんだことを率直に書いてみましょう。
- 書き終えたら、お互いに紙を交換します。
- パートナーが書いたリストを読み、気になったことや、「これってどういうこと?」と思ったことを尋ねてみましょう。書いた側は、それについてもう少し詳しく話してみてください。例えば、「このテレビ番組の〇〇さんの話って、どんな話だったの?」や「このパン、今度一緒に買いに行ってみる?」などと話が広がるかもしれません。
- 期待される効果: パートナーが日頃どんなことに興味を持っているかを知ることができ、新たな共通の話題が見つかることがあります。お互いの「好き」を共有することで、会話がポジティブな方向へ向かいやすくなります。
ワーク2:ニュースや話題から「気になること」をピックアップ
このワークは、日常的に触れる情報(新聞、テレビ、インターネットなど)の中から、お互いが「面白いな」「これについて話してみたいな」と感じたことを一つずつ持ち寄り、それについて意見を交換するワークです。
- 目的: 社会的な話題や、お互いの関心事に対する考えを知る。深いレベルでの対話につなげる。
- 必要なもの: 新聞記事の切り抜き、テレビ番組のメモ、インターネットの記事の印刷など、話題のきっかけとなるもの。
- 具体的な手順:
- このワークを行う日を決めたら、それまでの間に、新聞やテレビ、インターネットなどで見聞きした情報の中から、「パートナーとこれについて話してみたい」「自分はこう思うけど、相手はどう思うんだろう?」と感じたことを一つ、心に留めておきます。記事を切り抜いたり、簡単にメモをとったりするのも良いでしょう。
- 決めた日に、お互いがピックアップした話題を持ち寄ります。(もし二人とも同じ話題を選んだら、それはそれで素晴らしい発見です。)
- まずは、それぞれがなぜその話題を選んだのか、簡単に説明します。
- 次に、その話題について、お互いに感じたことや考えたことを話してみましょう。「私はこれを見て、〇〇だと思ったんだけど、あなたは?」というように、問いかけながら話すと、より対話が深まります。
- 期待される効果: 日常のニュースなどを通して、お互いの価値観や考え方の一端を知ることができます。予想外の意見が出てきて、新鮮な驚きがあるかもしれません。世間話から一歩踏み込んだ会話に発展する可能性があります。
ワークを続けるためのヒントと注意点
これらのワークを実践する上で、いくつか意識しておくと良い点があります。
- リラックスした雰囲気で: 肩肘張らず、お茶でも飲みながらリラックスして行ってみましょう。
- 相手の「好き」に寄り添う: 自分の価値観と違う「好き」や「興味」でも、否定せずに「へぇ、そうなんだ」と耳を傾ける姿勢が大切です。相手の気持ちや考えを理解しようと努めることで、信頼関係が深まります。
- 「正解」はありません: これらのワークに「こうでなくてはならない」というルールや正解はありません。お互いが楽しく会話できればそれが一番です。
- 無理なく、継続する: 最初はぎこちなくても大丈夫です。一度きりでなく、月に一度など、無理のないペースで続けてみることをお勧めします。続けることで、自然と会話の習慣が生まれることもあります。
- 感謝を伝える: ワークが終わった後に、「話してくれてありがとう」「こういう話ができて嬉しかった」など、感謝の気持ちを伝えると、お互いにとってより良い時間になります。
まとめ:心地よい会話が、未来を明るく照らす
今回ご紹介したワークは、パートナーとの関係性を劇的に変える魔法のようなものではないかもしれません。しかし、お互いの「好き」や「興味」という小さな共通点から会話の糸口を見つけることで、失われていたはずの会話の機会が生まれ、心地よい時間が増えていく可能性があります。
これらのワークを通じて、パートナーがどんなことに喜びを感じ、何に心を動かされているのかを知ることは、これからの人生を共に歩む上で、お互いをより深く理解し、尊重し合うための大切な一歩となるでしょう。会話が弾む日々は、きっとこれからの未来をより明るく、楽しいものにしてくれるはずです。
焦る必要はありません。まずは、できることから、一つずつ、楽しみながら試してみてください。これらのワークが、お二人の関係性を温かく育むための一助となれば幸いです。